ほっと一息

「まげたポーズの子」
 メインエントランスの南側の柱の前に、
愛くるしいブロンズ像が飾ってあります。

 これは、「まげたポーズの子」と題された、
日本を代表する彫刻家である「佐藤忠良」さん
の作品です。

 
 台座の側面の説明版です。
  

「佐藤忠良」巨匠
 佐藤忠良さん(1912年~2011年3月30日)は、
宮城県大和町に生まれ、旧制札幌第二中学卒業
後上京、川端画学校、東京美術学校彫刻科で学
び、その後シベリア抑留を経て、東京にアトリ
エを構え、活動されました。 
 生き生きと生命力にあふれた作風で知られ、
「頭像」「女性像」「子どもの像」などを多く
発表しています。

 北海道から九州まで、全国各地の公共空間に
野外彫刻作品が設置されているほか、国家買い
上げによる国立近代美術館への収蔵、滋賀県の
佐川美術館・静岡県立美術館への収蔵の他、宮
城県美術館には、内部に「佐藤忠良記念館」が
設置されるなど、文字どおり日本を代表する彫
刻家です。

「ほっと一息」

 「子どもの像」を製作する時には、自身の子
どもや孫、友人の娘などをモデルにしたとのこ
とです。
 
 体をくねらせ、うれしさを全身で表現してい
る子供の一瞬を捉え、愛くるしいばかりの自然
な子どもの表情を表現するとともに、それを嬉
しそうに目を細め、あたたかく見守る忠良さん
の姿が伝わってくるような作品です。

 そこには、ゆったりとした時が流れ、そこに
いる誰もが笑顔で、その時を楽しんでいる。そ
んな温かい「ほっと一息」する快作です。

 来館されましたら、ちょっと足を止められ、
「ほっと一息」・・・されていただければ幸い
です。

 ちなみに、佐藤忠良さんの娘さんは、「〇は
つらいよ」のマドンナ役や、「〇八先生」で数
学の先生役など、女優として幅広く活動されて
いる「佐藤オリエ」さんです。この作品のモデ
ルはわかっていませんが、もしかすると・・・