静寂

 文化会館メインエントランスの一角に
カフェスマイルがありますが、その入口の
ところに日本画が飾ってあります。


「浅野紫露」画伯
 名取市閖上出身の画家「浅野紫露」さん
(本名浅野四郎、1917~2001)は、

川端龍子さんに15歳で師事し、画家として
の道を歩まれました。
 日本画人展、新美術協会展などで数多く入
賞され、昭和62年の第三十四回新美術協会
展出品の「白に舞う」は、内閣総理大臣賞に
輝き、その後、新美術協会顧問などを務めら
れました。

 その浅野さんの日本画「蔵王連峰(私冬)」
がメインエントランスに飾ってあり、静かに
皆様をお迎えしています。 


                                           (2.2m×2.9m  300号)
「静寂」
 遥か蔵王の西に日が沈み、闇に浮かび上が
った蔵王連峰の雪景色が、シンメトリーに描
いてあります。
 ぴーーんと張りつめた、どこまでも 透明感
のある空気と、肌で感じるような雪の質感を、
連なる蔵王連峰を背景に描いてある快作です。
 
 なにより、この絵の前に立つと、訪れた
・・静寂・・を感じます。
 
 日々雑踏の中で生活し、 無音とも言える
ような静寂を感じる機会が ほとんどない毎日
を過ごされている方が多いのではないでしょ
うか。
 文化会館で繰り広げられる様々なエンター
テイメント。それをご覧いただく前に、一度
日常からリセットする。そのために、きっと
この場所に飾られる運命ではなかったのか・・・
 そんな気にさせられる名画です。

 ご来館の際に、ご覧いただければ幸いで
す。