残響・・・
「残響」
どのホールも意識する「残響」についてです。
「残響」とは、残った響き・・と書いてのとおりです。
お風呂に入ると、他の部屋と違って音が響きます。
心地よい響きを感じ、つい鼻歌を歌うと、急に歌が
上手くなったような感覚になります。
このように、音が止まっても、その音源が反射音などで
聞こえ続ける現象や音のことを「残響」といいます。
ホールに当てはめると「心地よい音の余韻」とでも表現
できるかと思います。
「残響時間」
この、残響時間は、定義としては、「元の音源が止まってから、
60デシベル減衰するまでの長さ」といったことになるようですが、
この残響時間は、ホールを運営する上では、大切な要素の一つです。
それは、その目的によって「心地よい」と感じる時間が違うから
です。クラシックはやや長め、テンポの速い音楽やスピーチは短め
の方が心地よく感じると言われています。
ホール建築の際には、どこに照準をあてて建築するか。建て主も、
建築家も頭を悩ませるところです。
ちなみに公表されている残響時間の例を上げますと、
サントリーホール 2.1秒
NHKホール 1.6秒 といった具合です。
「名取市文化会館の残響時間」
それでは、名取市文化会館は、というと、
大ホール 舞台幕設置 満席時 1.2秒
反響板設置 満席時 1.8秒
中ホール 反響板常設 満席時 1.8秒
と、響きの良い建物になっており、クラシックや合唱、
ブランスバンド等、多くの皆様から 「音が良い}と
高い評価を頂いているところです。
一方、大ホールは反響板を外し、舞台幕設置に変えることで、
1.2秒に 変更できますので、ポップスや講演会でも「心地よい」
と感じて いただけるようになっています。
大ホール
中ホール
会館においでの際には、その残響をお楽しみいただくと共に、
その目的によっては、上の写真のようなステージ脇の反響板が
無い時がありますので、「今日の催しは、残響やや控えめだな・・」
と感じて頂ければ、さらにお楽しみいただけると思います。